大行進のあと爆心地公園において集会が行われました。
関連行事 国連軍縮週間行事「市民のつどい」
主催:(公財)長崎平和推進協会
時間: 10~13時
場所: 長崎原爆資料館前 階段下広場
市民大行進宣言
78年前の1945年8月9日午前11時2分、愛するふるさと長崎市は、一つの原子爆弾によって死の大地となりました。木々は燃え尽き、家は壊され、町は灰に埋まりました。熱線や爆風により、たくさんの人々が犠牲になりました。かろうじて生き残った人々の中にも、放射線などによる後遺症で、現在も苦しめられている方々がいらっしゃいます。
その悲惨な出来事から78年経った今でも、戦争や殺人事件、育児放棄、いじめなど、心が痛むニュースを聞かない日はありません。世界も平和とは言えません。このような状況の中、今を生きる私たちは、これから世界を平和にするために、どのようなことができるのでしょうか。
西浦上中学校では、平和学習の一環として、被爆体験家族証言者の方から話を聞きました。証言者の方は「怖い」という感情を乗り越えて僕たちに被爆者の経験を話してくださいました。その姿勢を通して、被爆者の方々の高齢化が進み、戦争の体験を語ることができる方が少なくなる中、今後は私たちのように、実際に原爆を体験していない人が戦争の恐ろしさについて知り、平和について発信していくことはとても大切なことだと強く感じました。
また、私は、8月7日に長崎市役所で行われた、いわき市・長崎市生徒会リーダー交流会に参加しました。東日本大震災や、それによって発生した福島原発の事故、またその後の福島県の復興などの話をいわき市の中学生から聞きました。特に印象に残っているのが、 まだ彼らが2歳だった頃、震災の時住んでいた家が流されてしまったという話です。自分と同年代の人たちが、このような悲惨な経験をし、それを乗り越えて、自分たちの住む街のために、今、自分たちにできることを行動に移しているその姿に深く感銘を受けました。
このような学習を通して、今起きている様々な出来事から目をそらさず、実情を見つめ、被爆者の方々から学んだことをもとに、一人一人の考えを被爆地、長崎から発信していく必要があると実感しました。
私たちは、将来、二度と悲しいことが起こらないよう努力していきます。そのために、過去の歴史に学び、威嚇や暴力ではなく対話によって高め合える社会、お互いの違いを認め合い、尊重しあう民主的な社会を築くことを目指します。
私たちは、平和都市「長崎」の市民として、平和な未来を築くために、自らができることを考え、実践していくことを、ここに宣言します。
令和5年(2023年) 10月28日
長崎市立西浦上中学校生徒一同